第一號

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万代(よろづよ)の世界(せかい)一列(いちれつ)見晴(みは)らせど 胸(むね)の分(わ)かりた者(もの)は無(な)いから        1

其(その)筈(はず)や説(と)いて聞(き)かした事(こと)は無(な)い 何(なに)も知(し)らんが無理(むり)で無(な)いぞ哉(や)  2

此(この)度(たび)は神(かみ)が表(おもて)い現(あらわ)れて 何(なに)か委細(いさい)を説(と)いて聞(き)かする           3

此(この)処(ところ)大和(やまと)のぢばの神館(かみがた)と 言(ゆ)うていれども元(もと)は知(し)ろまい        4

此(この)元(もと)を詳(くわ)しく聞(き)いた事(こと)ならば 如何(いか)な者(もの)でも皆(みな)恋(こい)しなる        5

聞(き)きたくば尋(たず)ね来(く)るなら言(ゆ)て聞(き)かそ 万(よろず)委細(いさい)の元(もと)の因縁(いんねん)        6

神(かみ)が出(で)て何(なに)か委細(いさい)を説(と)くならば 世界(せかい)一列(いちれつ)心(こころ)勇(いさ)むる            7

一列(いちれつ)に早(はや)く救(たす)けを急(いそ)ぐから 世界(せかい)の心(こころ)勇(いさ)め掛(か)かりて            8

段々(だんだん)と心(こころ)勇(いさ)んで来(く)るならば 世界(せかい)世(よ)の中(なか)処(ところ)繁盛(はんじょう)              9

此(この)先(さき)は神楽(かぐら)勤(づと)めの手(て)を付(つ)けて 皆(みな)揃(そろう)て勤(つと)め待(ま)つ也(なり)             10

皆(みな)揃(そろ)て早(はや)く勤(つと)めをするならば 側(そば)が勇(いさ)めば神(かみ)も勇(いさ)むる         11

一列(いちれつ)に神(かみ)の心(こころ)がいずむなら 物(もの)の立毛(りゅうけ)が皆(みな)いずむ也(なり)           12

立毛(りゅうけい)のいずむ心(こころ)は気(き)の毒(どく)や いずまんようと早(はや)く勇(いさ)めよ      13

立毛(りゅうけい)が勇(いさ)み出(で)るようと思(おも)うなら 神楽(かぐら)勤(づと)めや手踊(ておど)りをせよ     14

此(この)度(たび)は早(はや)く手踊(ておど)り始(はじ)め掛(か)け 此(これ)が合図(あいず)の不思議(ふしぎ)なるぞ哉(や)       15

此(この)合図(あいず)不思議(ふしぎ)と言(ゆ)うて見(み)えて無(な)い 其(その)日(ひ)来(き)たれば確(たし)か分(わ)かるぞ 16

其(その)日(ひ)来(き)て何(なに)か分(わ)かりが付(つ)いたなら 如何(いか)な者(もの)でも皆(みな)が感心(かんしん)     17

見(み)えてから説(と)いて掛(か)かるは世界(せかい)並(なみ) 見(み)えん先(さき)から説(と)いて置(お)くぞ哉(や) 18

此(この)先(さき)は上(かみ)たる心(こころ)段々(だんだん)と 心(こころ)静(しず)めて和睦(わぼく)なるよう              19

此(この)和睦(わぼく)難(むずか)しいようにあるけれど 段々(だんだん)神(かみ)が守護(しゅごう)する也(なり)         20

此(この)世(よ)は理(りい)で責(せ)めたる世界(せかい)なり 何(なに)か万(よろず)を歌(うた)の理(り)で責(せ)め         21

責(せ)めるとて手(て)出(だ)しするでは無(な)い程(ほど)に 口(くち)でも言(ゆ)わん筆先(ふでさき)の責(せ)め 22

何(なに)も彼(か)も違(ちが)わん事(こと)は良(よ)けれども 違(ちが)い有(あ)るなら歌(うた)で知(し)らする   23

知(し)らしたら現(あらわ)れ出(で)るは気(き)の毒(どく)や 如何(いか)な病(やまい)も心(こころ)からとて     24

病(やまい)とて世界(せかい)並(なみ)では無(な)い程(ほど)に 神(かみ)の立腹(りっぷく)今(いま)ぞ現(あらわ)す              25

今迄(いままで)も神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)聞(き)かんから 是非(ぜひ)なく思(おも)て現(あらわ)わした也(なり)       26

此(こら)程(ほど)の神(かみ)の残念(ざんねん)出(で)てるから 医者(いしゃ)も薬(くすり)も此(これ)は適(かな)わん           27

此(これ)ばかり人並(ひとなみ)やとは思(おも)うなよ 何(なん)でも此(これ)は歌(うた)で責(せ)め切(き)る       28

此(この)度(たび)は屋敷(やしき)の掃除(そうじ)すきやかに 仕立(した)てて見(み)せる此(これ)を見(み)てくれ   29

掃除(そうじ)さいすきやかしたる事(こと)ならば 知(し)りて話(はな)して話(はなし)する也(なり)     30

此(これ)迄(まで)の残念(ざんねん)なるは何(なに)の事(こと) 足(あし)の跛(ちんば)が一(いち)の残念(ざんねん)                 31

此(この)足(あし)は病(やまい)と言(ゆ)うているけれど 病(やまい)では無(な)い神(かみ)の立腹(りっぷく)          32

立腹(りっぷく)も一寸(ちょっと)の事(こと)では無(な)い程(ほど)に 積(つ)もり重(かさ)なり故(ゆえ)の事(こと)也(なり)         33

立腹(りっぷく)も何(なに)故(ゆえ)なると言(ゆ)うならば 悪事(あくじ)が退(の)かん故(ゆえ)の事(こと)也(なり)         34

此(この)悪事(あくじ)すきやか退(の)けん事(こと)にては 普請(ふしん)の邪魔(じゃま)になるとこそ知(し)れ 35

此(この)悪事(あくじ)何(なん)ぼしぶとい物(もの)やとて 神(かみ)が責(せ)め切(き)り退(の)けて見(み)せるで   36

此(この)悪事(あくじ)すきやか退(の)けた事(こと)ならば 足(あし)の跛(ちんば)もすきやかとなる     37

足(あし)さいかすきやか直(なお)りしたならば 後(あと)は普請(ふしん)の模様(もよう)ばかりを   38

一寸(ちょと)話(はなし)正月(しょうがつ)三十日(みそか)と日(ひ)を切(き)りて 送(おく)るも神(かみ)の心(こころ)からとて     39

側(そば)な者(もの)何事(なにごと)すると思(おも)えども 先(さき)なる事(こと)を知(し)らん故(ゆえ)也(なり)           40

其(その)日(ひ)来(き)て見(み)えたるならば側(そば)な者(もの) 神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)何(なに)も違(ちが)わん       41

今迄(いままで)は神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)疑(うたご)うて 何(なに)も嘘(うそ)やと言(ゆ)うていた也(なり)           42

此(この)世(よ)を始(はじ)めた神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)に 千(せん)に一(ひと)つも違(ちが)う事(こと)無(な)し           43

段々(だんだん)と見(み)えて来(き)たなら得心(とくしん)せ 如何(いか)な心(こころ)も皆(みな)現(あらわ)れる          44

万代(よろづよ)の世界中(せかいじゅう)を見渡(みわた)せば 道(みち)の次第(しだい)も色々(いろいろ)に有(あ)る             45

此(この)先(さき)は道(みち)に例(たと)えて話(はなし)する 何処(どこ)の事(こと)とも更(さら)に言(ゆ)わんで         46

山坂(やまさか)や茨畔(いばらぐろう)も崖道(がけみち)も 剣(つるぎ)の中(なか)も通(とお)り抜(ぬ)けたら               47

未(ま)だ見(み)える火(ひ)の中(なか)もあり淵(ふち)中(なか)も 其(それ)を越(こ)したら細(ほそ)い道(みち)有(あ)り     48

細(ほそ)道(みち)を段々(だんだん)越(こ)せば大(おお)道(みち)や 此(これ)が確(たし)かな本(ほん)道(みち)である             49

此(この)話(はなし)他(ほか)の事(こと)では無(な)い程(ほど)に 神(かみ)一条(いちじょう)で此(これ)我(わ)が事(こと)                50

今迄(いままで)は内(うち)なる事(こと)をばかりなり もう此(これ)からは文句(もんく)変(か)わるぞ     51

万代(よろづよ)に世界(せかい)の処(ところ)見渡(みわた)せど 悪(あ)しきの者(もの)は更(さら)に無(な)いぞ哉(や)         52

一列(いちれつ)に悪(あ)しきと言(ゆ)うて無(な)いけれど 一寸(ちょっと)の埃(ほこり)が付(つ)いた故(ゆえ)也(なり)     53

此(この)先(さき)は心(こころ)静(しず)めて思案(しやん)せよ 後(あと)で後悔(こうかい)無(な)きようにせよ           54

今迄(いままで)は長(なが)い道中(どうちゅう)道(みち)すがら 余程(よほど)退屈(たいくつ)したであろうな           55

此(この)度(たび)はもう確(たし)かなる参(まい)り処(しょ) 見(み)えて来(き)たぞえ得心(とくしん)をせよ       56

此(これ)からは長(なが)い道中(どうちゅう)道(みち)すがら 説(と)いて聞(き)かする篤(とく)と思案(しあん)を       57

此(この)先(さき)は内(うち)を治(おさ)める模様(もよう)立(だ)て 神(かみ)の方(ほう)には心(こころ)急(せ)き込(こ)む           58

段々(だんだん)と神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)聞(き)いてくれ 悪(あ)しきの事(こと)は更(さら)に言(ゆ)わんで     59

此(この)子供(こども)二年(にねん)三年(さんねん)仕込(しこ)もうと 言(ゆ)うていれども神(かみ)の手離(てばな)れ       60

思案(しやん)せよ親(おや)が如何(いか)程(ほど)思(おも)うても 神(かみ)の手離(てばな)れ此(これ)は適(かな)わん         61

此(この)世(よ)は悪事(あくじ)混(ま)じりであるからに 因縁(いんねん)付(つ)ける事(こと)はいかんで     62

我身(わがみ)にはもう五十(ごじゅう)やと思(おも)えども 神(かみ)の目(めえ)には未(ま)だ先(さき)が有(あ)る     63

今年(ことし)より六十年(ろくじゅうねん)は確(しっか)りと 神(かみ)の方(ほう)には確(しか)と請(う)け合(や)う          64

此(これ)からは心(こころ)確(しっか)り入(い)れ替(か)えよ 悪事(あくじ)払(はろ)うて若(わか)き女房(にょうぼう)           65

此(これ)とても難(むずか)しいようにあるけれど 神(かみ)が出(で)たなら貰(もろ)て来(く)るぞ哉(や) 66

日々(にちにち)に心(こころ)盡(つく)した其(その)上(うえ)は 後(あと)の支配(しはい)を万(よろず)任(まか)せる                67

五人(ごにん)有(あ)る中(なか)の二人(ににん)は内(うち)に置(お)け 後(あと)三人(さんにん)は神(かみ)の引(ひ)き受(う)け         68

万代(よろづよ)の世界(せかい)の事(こと)を見晴(みは)らして 心(こころ)静(しず)めて思案(しやん)してみよ         69

今迄(いままで)も神(かみ)の世界(せかい)であるけれど 仲立(なかだ)ちするは今(いま)が初(はじ)め哉(や)       70

此(これ)からは世界(せかい)の人(ひと)は可笑(おか)しがる 何(なん)ぼ笑(わろ)ても此(これ)が第一(だいいち)         71

世界(せかい)には何事(なにごと)すると言(ゆ)うであろ 人(ひと)の笑(わら)いを神(かみ)が楽(たの)しむ       72

銘々(めえめえ)の思(おも)う心(こころ)はいかんでな 神(かみ)の心(こころ)は皆(みな)違(ちが)うでな            73

前生(ぜんしょう)の因縁(いんねん)寄(よ)せて守護(しゅごう)する 此(これ)は末代(まつだい)確(しか)と治(おさ)まる             74