第五號

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今迄(いままで)は牛馬(ぎゅうば)と言(ゆ)うは間々(まま)あれど 後(あと)先(さき)知(し)れた事(こと)は有(あ)るまい      1

此(この)度(たび)は先(さき)なる事(こと)を此(この)世(よ)から 知(し)らして置(お)くで身(み)に障(さわ)り見(み)よ      2

此(この)世(よう)は如何(いか)程(ほど)我身(わがみ)思(おも)うても 神(かみ)の立腹(りっぷく)此(これ)は適(かな)わん              3

銘々(めえめえ)に我身(わがみ)思案(しやん)は要(い)らんもの 神(かみ)が其(それ)其(ぞれ)見(み)分(わ)けするぞ哉(や)        4

一(ひと)屋敷(やしき)同(おな)じ暮(く)らしている内(うち)に 神(かみ)も仏(ほとけ)も有(あ)ると思(おも)えよ          5

此(これ)を見(み)て如何(いか)な者(もの)でも得心(とくしん)せ 善(ぜん)と悪(あく)とを分(わ)けて見(み)せるで      6

此(この)話(はなし)皆(みな)一列(いちれつ)は思案(しやん)せよ 同(おな)じ心(こころ)は更(さら)に有(あ)るまい               7

親(おや)子(こ)でも夫婦(ふうふ)の仲(なか)も兄弟(きょうだい)も 皆(みな)銘々(めえめえ)に心(こころ)違(ちが)うで               8

世界中(せかいじゅう)何処(どこ)の者(もの)とは言(い)わんでな 心(こころ)の埃(ほこり)身(み)に障(さわ)り付(つ)く         9

身(み)の内(うち)の悩(なや)む事(こと)をば思案(しやん)して 神(かみ)に凭(もた)れる心(こころ)思案(しやん)せ           10

何(ど)のような難(むずか)しい事(こと)と言(ゆ)うたとて 神(かみ)の自由(じゅうよう)早(はや)く見(み)せたい     11

今迄(いままで)は神(かみ)の自由(じゅうよう)真実(しんじつ)を 知(し)りたる者(もの)は更(さら)に無(な)いので           12

此(これ)からは如何(いか)な難(むずか)しい病(やまい)でも 心(こころ)次第(しだい)に治(なお)らんで無(な)し        13

真実(しんじつ)の心(こころ)を神(かみ)が受(う)け取(と)れば 如何(いか)な自由(じゅうよう)して見(み)せるでな      14

此(こら)程(ほど)の神(かみ)の真実(しんじつ)此(この)話(はなし) 側(そば)なる者(もの)は早(はや)く悟(さと)れよ                 15

此(これ)さいか早(はや)く悟(さと)りが付(つ)いたなら 何(なに)に就(つ)いても皆(みな)此(この)道理(どうり)       16

今日(きょう)迄(まで)は何(なに)ようの事(こと)も急(せ)かねども もう急(せ)き込(こ)むで往還(おうかん)の道(みち)    17

此(この)道(みち)は世界(せかい)並(なみ)とは思(おも)うなよ 此(これ)末代(まつだい)の口記(こうき)初(はじ)まり             18

此(この)人衆(にんじゅう)何処(どこ)に有(あ)るとは言(ゆ)わんでな 身(み)の内(うち)障(さわ)り皆(みな)来(く)るであろ   19

此(この)障(さわ)り手引(てび)き意見(いけん)も立腹(りっぷく)も 皆(みな)銘々(めえめえ)に思案(しやん)してみよ           20

此(この)話(はなし)何(なん)と思(おも)うて聞(き)いている 可愛(かわい)余(あま)りて口説(くど)く事(こと)也(なり)           21

何(ど)のように意見(いけん)立腹(りっぷく)言(ゆ)うたとて 此(これ)救(たす)けんと更(さら)に言(ゆ)わんで     22

人間(にんげん)の我(わ)が子(こ)の意見(いけん)思(おも)てみよ 腹(はら)の立(た)つのも可愛(かわい)故(ゆえ)から       23

思案(しやん)して心(こころ)定(さだ)めて随(つ)いて来(こ)い 末(すえ)は頼(たの)もしい道(みち)が有(あ)るぞ哉(や)     24

今迄(いままで)は心(こころ)違(ちが)いは有(あ)りたとて 日(ひ)が来(き)たらんで見(み)許(ゆる)していた     25

此(この)度(たび)は何(なん)でも彼(か)でも胸(むね)の内(うち) 掃除(そうじ)をするで皆(みな)承知(しょうち)せよ         26

胸(むね)の内(うち)掃除(そうじ)をすると言(ゆ)うのもな 神(かみ)の思(おも)惑(わく)深(ふか)く有(あ)るから       27

此(この)掃除(そうじ)すきやか仕立(した)てせん事(こと)に 胸(むね)の真実(しんじつ)分(わ)かり無(な)いから     28

此(この)心(こころ)真(しん)から分(わ)かり付(つ)いたなら 此(この)世(よ)初(はじ)まり手(て)を付(つ)ける也(なり)       29

近道(ちかみち)も欲(よく)も高慢(こうまん)無(な)いように 只(ただ)一筋(ひとすじ)の本(ほん)道(みち)に出(で)よ             30

此(この)道(みち)に付(つ)いたるならば何時(いつ)迄(まで)も 此(これ)日本(にっぽん)の口記(こうき)なるの哉(や)       31

日本(にほん)にも口記(こうき)が出来(でけ)た事(こと)ならば 何(なん)でも唐(から)を儘(まま)にする也(なり)       32

此(この)世(よう)を初(はじ)めてからの真実(しんじつ)を 未(ま)だ今迄(いままで)は言(ゆ)うた事(こと)無(な)し         33

此(この)話(はなし)難(むずか)しい事(こと)であるけれど 言(ゆ)わずに居(い)れば誰(だれ)も知(し)らんで     34

段々(だんだん)と何(ど)のような事(こと)も言(ゆ)て聞(き)かす 心(こころ)静(しず)めて確(しか)と聞(き)く也(なり)       35

今迄(いままで)は如何(いか)なる法(ほう)と言(ゆ)うたとて もう此(これ)からは法(ほう)は効(き)かんで   36

此(これ)迄(まで)は枝(えだ)先(さき)にては法(ほう)等(なぞ)と 教(おし)えて有(あ)れど先(さき)を見(み)て居(い)よ         37

日本(にほん)には今迄(いままで)何(なに)も知(し)らいでも 此(これ)から先(さき)の道(みち)を楽(たの)しゅめ       38

法(ほう)やとて誰(だれ)がするとは思(おも)うなよ 此(この)世(よ)始(はじ)めた神(かみ)の為(な)す事(こと)       39

何(ど)のような難(むずか)しい事(こと)と言(ゆ)うたとて 神(かみ)が真実(しんじつ)受(う)け取(と)りたなら   40

今迄(いままで)は唐(から)や日本(にほん)と言(ゆ)うたれど 此(これ)から先(さき)は日本(にほん)ばかり哉(や)       41

枝(えだ)先(さき)は大(おお)きに見(み)えてあかんもの 構(かま)えば折(お)れる先(さき)を見(み)て居(い)よ   42

元(もと)なるは小(ちい)さいようで根(ね)が偉(えら)い 何(ど)のような事(こと)も元(もと)を知(し)る也(なり)   43

術(ぢつ)やとて法(ほう)が偉(えら)いと思(おも)うなよ 心(こころ)の誠(まこと)此(これ)が真実(しんじつ)              44

人間(にんげん)は浅(あざ)ないものであるからに 珍(めずら)し事(こと)を法(ほう)等(なぞ)と言(ゆ)う         45

今迄(いままで)は神(かみ)が現(あらわ)れ出(で)たるとて 未(ま)だ真実(しんじつ)を知(し)りた者(もの)無(な)し         46

此(この)先(さき)は何(ど)のような事(こと)も真実(しんじつ)を 教(おし)えて置(お)いた事(こと)であるなら      47

其(それ)からは神(かみ)の働(はたら)き何(なに)も彼(か)も 自由自在(じゅうよじざい)をして見(み)せるでな       48

真実(しんじつ)の神(かみ)の働(はたら)き仕(し)掛(か)けたら 世界(せかい)一列(いちれつ)心(こころ)澄(す)み切(き)る            49

働(はたら)きも如何(いか)なる事(こと)と思(おも)うかな 心(こころ)受(う)け取(と)り次第(しだい)返(かや)しを        50

此(この)返(かや)し何(なに)の事(こと)やと思(おも)うかな 道程(みちのり)千里(せんり)隔(へだ)て有(あ)りても           51

此(この)事(こと)は何(なに)を言(ゆ)うても思(おも)うても 受(う)け取(と)り次第(しだい)直(すぐ)に返(かや)しを       52

此(この)返(かや)し何(なん)の事(こと)やと思(おも)うなよ 善(ぜん)悪(あく)共(とも)に皆(みな)返(かや)すでな             53

善(よ)き事(こと)を言(ゆ)うても悪(あ)しき思(おも)うても 其(そ)の儘(まま)直(すぐ)に返(かや)す事(こと)也(なり)       54

此(この)事(こと)を見(み)え来(き)たならば一列(いちれつ)は どんな者(もの)でも皆(みな)澄(す)み渡(わた)る       55

今日(きょう)の日(ひ)は何(なに)が見(み)えるや無(な)いけれど 八月(はちがつ)をみよ皆(みな)見(み)えるでな 56

見(み)えるのも何(なに)の事(こと)やら知(し)れまいな 高(たか)い山(やま)から往還(おうかん)の道(みち)       57

此(この)道(みち)を付(つ)けようとてに仕拵(しこしら)え 側(そば)なる者(もの)は何(なに)も知(し)らずに       58

此(この)処(とこ)へ呼(よ)びに来(く)るのも出(で)て来(く)るも 神(かみ)の思(おも)惑(わく)有(あ)るからの事(こと)     59

其(その)事(こと)を何(なに)も知(し)らずに側(そば)なるは 世界(せかい)並(なみ)なる事(こと)を思(おも)うて         60

何(なに)にても世界(せかい)並(なみ)とは思(おも)うなよ 何(なに)か珍(めずら)し道(みち)が有(あ)るぞ哉(や)         61

段々(だんだん)と此(この)世(よ)始(はじ)めて日(ひ)は経(た)てど 誰(だれ)か真実(しんじつ)知(し)りた者(もの)無(な)し         62

如何(いか)程(ほど)に神(かみ)の心(こころ)は急(せ)えたとて 皆(みな)の心(こころ)は未(ま)だうっかりと      63

早々(はやばや)と思案(しあん)してみて急(せ)き込(こ)めよ 根(ねえ)掘(ほ)る模様(もよう)何(なん)でして出(で)ん     64

此(この)世(よう)の真実(しんじつ)根(ねえ)の掘(ほ)り方(かた)を 知(し)りたる者(もの)は更(さら)に無(な)いので         65

此(この)根(ねえ)を真実(しんじつ)掘(ほ)りた事(こと)ならば 誠(まこと)頼(たの)もしい道(みち)になるのに         66

此(この)道(みち)を掘(ほ)り切(き)り通(とお)り抜(ぬ)けたなら 上(かみ)下(しも)共(とも)に心(こころ)勇(いさ)むに           67

此(これ)からは何(なん)でも世界(せかい)一列(いちれつ)を 勇(いさ)める模様(もよう)ばかりするぞ哉(や)       68

段々(だんだん)と何(なに)事(こと)にても日本(にほん)には 知(し)らん事(こと)をは無(な)いと言(ゆ)うように    69

何(なに)も彼(か)も世界中(せかいじゅう)へ教(おし)えたい 神(かみ)の思(おも)惑(わく)深(ふか)く有(あ)るのに           70

其(それ)知(し)らず世界中(せかいじゅう)は一列(いちれつ)に 何(なん)と危(あぶ)なきように思(おも)うて           71

何(ど)のような事(こと)でも神(かみ)の言(ゆ)う事(こと)哉(や) 何(なん)の危(あぶ)なき事(こと)が有(あ)るぞ哉(や)     72

何(なに)も彼(か)も万(よろず)の事(こと)を段々(だんだん)と 言(ゆ)うていながら分(わ)かりたる無(な)し     73

此(これ)からはどうぞ真実(しんじつ)胸(むね)の内(うち) 早(はや)く澄(す)まする模様(もよう)してくれ      74

世界中(せかいじゅう)多(おお)くの人(ひと)であるからに 此(これ)澄(す)まするが難(むずか)しい事(こと)         75

如何(いか)程(ほど)に難(むずか)しい事(こと)と言(ゆ)うたとて 我(わ)が心(こころ)より真実(しんじつ)を見(み)よ       76

此(この)心(こころ)澄(す)むし分(わ)かりた事(こと)ならば 其(そ)の儘(まま)見(み)える事(こと)である也(なり)      77

日々(にちにち)に神(かみ)の真実(しんじつ)働(はたら)きを 知(し)りたる者(もの)は更(さら)に有(あ)るまい           78

何(なに)にても神(かみ)の自由(じゅうよ)と言(ゆ)うものは 珍(めずら)し事(こと)をして見(み)せるでな     79

何(ど)のような珍(めずら)し事(こと)と言(ゆ)うたとて 神(かみ)のする事(こと)為(な)す事(こと)ばかり     80

今迄(いままで)は何(なに)ようの事(こと)も知(し)れなんだ  一寸(ちょと)見(み)え掛(か)けた細(ほそ)い道筋(みちすじ)     81

此(この)道(みち)を段々(だんだん)慕(しと)い行(い)くならば 何(なん)でも向(む)こ(う)に見(み)える本(ほん)道(みち)       82

此(これ)迄(まで)に通(とお)りて来(き)たる道筋(みちすじ)は 唐(から)も日本(にほん)も分(わ)かり無(な)いので       83

此(この)先(さき)は何(なん)ぼ唐(から)やと言(ゆ)うたとて 日本(にほん)が負(ま)ける例(ため)し無(な)いぞ哉(や)     84

此(この)世(よう)の元(もと)初(はじ)まりの根(ね)を掘(ほ)らそ(う) 力(ちから)有(あ)るなら掘(ほ)り切(き)りてみよ  85

此(この)根(ねえ)を掘(ほ)り切(き)りさいかしたるなら 何(ど)のような者(もの)も敵(かな)う者(もの)無(な)し  86

確(しか)と聞(き)け口(くち)で言(ゆ)うても思(おも)うても 何処(どこ)で言(ゆ)うても思(おも)うたるとて 87

其(その)儘(まま)に返(かや)しと言(ゆ)うは此(この)事(こと)や 神(かみ)が退(しりぞ)く皆(みな)承知(しょうち)せよ             88